「力合わせには手間暇がかかるから…」学校のリアル見える化プロジェクト

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運動会の頃です。

種目の道具を作ったり、日頃とは違う打ち合わせをしたり、なにかといつもとは違う労力を使います。

でも、それって行事だからではありません。

#学校のリアル見える化プロジェクト で次のようなコメントをいただきました。

私たち教職員組合はよく「子どもたちを真ん中に据えて…」なんていう合言葉を使ったりします。

この言葉、飾りなんかじゃありません。

授業の準備や進度調整のために打ち合わせをする。

生徒指導事例があったら、指導部の先生と相談をする。

今日あった出来事の中で、おうちの方と連携が必要なら電話をする。

そんな感じで誰かと話をしているだけで、もう勤務時間は終わっている…なんてことはしばしばです。

さらに、子どもを帰したあとに会議なんかがあると、「自分の時間」がはじまるのはさらに遅くなります。

こうした実態は、全教勤務実態調査でも明らかにされています。

私たちが行う業務の中で、子どもを相手にしていたり、ほかの先生と力合わせをする業務に費やす時間は「小学校で7時間48分、中学校で7時間43分」という調査結果があるのです。

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自分でどっしりと腰を据えて「今日はこれをやろう」ということに取り組むことができるのは、勤務時間がとっとくに終わったあとなのです。

保育所や学童の迎えがある先生は「タイムリミット」があるので、見かけ上は早く退勤しているものの

子どもを寝かしたあとに起きて仕事しているよ

朝早く起きて、そのまま朝ごはんの家事をして子どもを送り届けているよ

というような、「在校等時間」に表れない時間のやりくりをしている先生が多くいます。

全教勤務実態調査によると、朝は4時過ぎころから「指導の準備・成績処理」の割合が高まっていることにもせきららに表れています。

それでも、私たちはコミュニケーションを欠かせません。

子どものその日の成長を語り、子どもの言動からその背景を探り、明日の授業の勘所を確かめ合い、明日も子どもたちを迎えます。そうして、学校は成り立っています。

本当なら、勤務時間中にこうした営みが簡潔するべきです。そのために必要な余裕を生み出すために、基礎定数改善で先生の数を増やすこと、持ち授業時数の上限を定めることはやっぱり必要なのです。